「ワクチン接種の進展が東南アジアの成長要因に」専門家が予測

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「ベトナムを含む東南アジアでは、ワクチン接種の進展が2021年後半の経済成長の重要なバロメーターとなるだろう」との見解を専門家は示している。

イングランド・ウェールズ勅許会計士協会(ICAEW)とオックスフォード・エコノミクス(OE)は最新の経済見通しレポートを発表した。

ICAEWの国際マネージングディレクターであるマーク・ビリントン氏は「コロナ感染拡大を抑制して高水準のワクチン接種率を達成した国は、他の地域を凌駕し、経済回復に向けて有利な状況にあると予想される」と述べた。

また「東南アジアのほとんどの国では、2021年に入ってから感染者が急増したため社会的隔離措置を講じることになった。そのため経済回復が鈍化したものの、依然として回復路線に乗っている」とした。

ベトナムについて、レポートでは「コロナ感染再拡大で製造業や輸出型産業に影響が出ているものの、規制が解除されれば経済は速やかに回復する。2021年後半には経済はコロナ以前の水準に戻るだろう」と予測している。

2021年のベトナムのGDP成長率は+7.6%と予測され、これは東南アジアで最も高い成長率予測である。

また、東南アジアのGDP成長率は昨年の-4.1%から今年は+4.8%と大きく回復すると予測される。

ICAEWとオックスフォード大学は、この経済回復の要因として「世界的な貿易活動の改善」「金融緩和政策」「政府の継続的な財政支援」「地域全体での低金利」の4つを挙げている。

また、各国が集団免疫に近づき、各部門で回復が同調することで成長率が+6.5%に改善する可能性も示唆している。

しかし、東南アジア経済の回復速度には様々なシナリオがあるという。

レポートでは「経済回復速度はワクチンの普及状況に左右され、また感染再拡大による社会的隔離措置に陥るかどうかにも左右されるため、不確実性が残る」としている。

ただ「経済の見通しは中長期的には楽観的である」と強調している。

シンガポール、ベトナム、マレーシアで最近実施された社会的隔離措置により、2021年第2四半期の家計支出は減少した。しかし、家計や企業のデジタル化が進み、リモートでの仕事や買い物ができるようになったため、支出が大きく落ち込むことはないという。